今日は久しぶりに軍事ネタを書いていきたいと思います。

といいますのもニュースを見ているとこのような記事が。

最近は心神のニュースをとんと見なかったので「う～ん・・・どうしたんやろ？」と思っていたのですが、着々と試験、検証等々をしていたようです。

さて、この心神、実は愛称で本当はX-2と言います。ただこの愛称が定着してしまったため、メディアでも未だに「心神」と使っているんだとか。

さて、よく中国系ニュースがでる2ちゃんねるまとめサイトでは

「心神は日本の国産ステルス”戦闘機”だ！ヤバイ！殲20(J-20、中国の)より強い！」

「日本の軍事大国化！」

とかなんとか言ってますが、実証試験機でございますorz

目的はと言いますと「先進的な技術を総合的に実証する」というものでありまして、そこまで最新の技術が使われているか？というと、アメリカなどではすでに使用されている技術の国産化、というのが最大の目的です。

ついでに研究機でもありますので、将来的にもしかしたら使わない技術も、結構使っているようです。

さて、心神は防衛庁技研と三菱重工によって開発されていまして、将来的には”国産戦闘機”の可能性も十二分にある、非常に夢のあるものなんですね。

そして私が一つ言いたいのは、国が予算をおろして企業と開発すると、これだけの先進的な実証試験機が実際に稼働可能になるほど研究が進む、ということです。

そしてこの心神、機能的には第五世代と言われてまして、中国の開発中の戦闘機にも劣らないかもしれない、と言うものです。

(そもそも日本は航空機分野では、長年研究開発が停滞していたので、これでも凄いんですよ。本当。)

政府と企業で研究開発をやる、官民が協力することがいかに大事か？という話です。

例えば韓国は官民挙げて、日本の白物家電、もしくはメモリなどの半導体産業のシェアと奪いに来ました。

そして実際に日本企業は政府の後押しなく後退。メモリのエルピーダの倒産などは記憶にあたらしいところです。

構造的に見るとそりゃ、企業単体でシェア争い、競争する日本と、官民挙げて攻めてくる韓国だと日本企業は不利に決まってますわな。

そして世界的にも「官民挙げてなにかをする」というのはごくごく普通のことでして、日本はこのまま「規制緩和で自由にやれば？」とか「小さな政府だから、企業は勝手にしてちょ？」なんて言ってたら、ますます停滞していくんじゃないか？と思うんですね。

政府が成長分野を見極めることなんぞ不可能ですけれども、日本に必要な研究分野は流石にわかるはずです。

例えば生産人口減少に対して「移民！」じゃなくて、ロボットなどの研究、開発だとか、国土強靭化のための土建の研究、グリーンインフラと呼ばれる分野での研究等々。

心神は日本にとって一つのイノベーションですけれども、なにも「自由な市場が産んだ」わけじゃありません。

研究者や開発者の地道な努力と、それを支える情熱、そして予算こそがイノベーションの源なわけですね。

いい加減に「自由な市場だからイノベーションが生まれる！」なんて幻想はさっさと捨て去って、心神方式で日本に必要な研究開発に予算がたくさんついて欲しい、そう思います。

(まぁ心神の予算も大したことなくて、本来はもっと国防に関わるものですから、予算をつけろ！といいたいんですが(笑))

国産ステルス戦闘機(試験機)心神の夢